元来は力学上の用語で ≪ファシズム・反動・社会≫

動=作用に対する反作用を意味し、それをそのまま社会現象に使うこともあるが、普通、進歩に対する反作用を意味する。

特殊歴史的範疇としての、また一定の政治的党派性を意味することばとしての反動は、フランス革命後において、フランス大革命の理念と原則に反対したフランスの王党派の政策、政治手段、思考様式がその後の反動派の原型となった。

フランスの思想家バンジャマン・コンスタンの小著『政治的反動論』Des ractions politiquesは、反動の政治学的分析の初めとされている。

このように政治用語としての反動は、もともと革命に対する反動を意味していたのであるが、マルクス主義は、歴史を、革命を媒介とする非連続的進歩としてとらえることによって、革命に対する反動を、同時に進歩に対する反動としてとらえる用例を開いた。

他方、アメリカの政治学者ローウェルは、現状に対する肯定と否定、将来に対する楽観と悲観の二つを軸として、四つの政治的性向を区別したが、これによれば、反動ないし反動派とは、現状に不満をもち、将来についても悲観的で改革の可能性を信じない政治的性向ないし政治勢力であり、現状の評価という点で保守と区別され、将来の予測という点で急進と区別され、自由派とはこの両軸において反対の立場にたつ。

つまり、ローウェルは、反動をむしろリベラルの反対概念としてとらえているのである。

わが国では、「保守反動」というような日常的用語例があるが、もともと保守は、保存すべき価値の積極的な選択を前提とするものであるから、本来消極的で反対的なものにとどまる反動とは区別されなければならない。

現代における政治的反動の典型は、反革命、反進歩、反自由というあらゆる面でファシズムである。
update:2009年09月16日